最近学んでいることに、NVC(Nonviolent Communication=非暴力コミュニケーション)という手法があります。

アメリカの臨床心理学者マーシャル・B・ローゼンバーグ博士によって体系化された、自分の内と外に平和をつくるプロセスなのですが

はじめは、なんのことやらと思っていました。

アサーティブ・コミュニケーションなども(浅いですが)学びましたし、

日ごろ散々コミュニケーションを取っているのに、今さら何を学ぶ??

とまで思っていました。

それなのに、この付せんの数です!

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だれもが日常的にするような、平たく言えば「話し方」のことなのに

・いかに自分が歪んだ捉え方をしていたか

・不必要に自分の気持ちを押し込めて我慢しすぎていたか

に気づかされました。

いま思えば、すべてが平和的な会話(お互いが満足する、豊かな答えを導き出せるやりとり)ではなかったなと思います。

自分と相手の気持ちを大切に、アイデアを伝えること

我慢しすぎないコミュニケーションとは何だろうか、とスイッチの入った私は日本語訳が出版されている2冊を夢中で読了しました。

先ほどの「自分をまげて、我慢すれば解決する」というのは皆さん考えがちではないでしょうか。

特に、会議で時間の制限があったり、夫婦間など言わなくても通じると思っている間柄や上下関係があったりするなかでは、「相手を尊重したい」という想いがかえって空回りを生むこともあります。

本文から引用すると

『人から一方的に決めつけられ批判されるような局面では、どうしても自分を擁護(ようご)したり、身を引こうとしたり、反撃したりしがちだ。しかし、NVCに切り替えることで、自分と相手について、自分の意図したことについて、相手との関係について新しい視点からの理解が可能になる』

とあります。

実際の生活ではそんな窮する場面ばかりではないのですが、それでも小さな遠慮や勘違いで、トラブルになることもありました。

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2冊の本のうち、上の画像の書籍のほうが分かりやすかったです(もう一冊も末尾に紹介します)。ご興味のあるかたは検索してみてください。

NVCのプロセスを利用するとどうなるか、具体的なコミュニケーション例を挙げてみます。

たとえば、5歳の息子が、出かける直前におもちゃを散らかして困る場面

(子育て中のご家庭には「あるある」のシチュエーションなのです。)

皆さんならどんなふうに声を掛けますか?

NVCの四つのプロセス(太字)をふまえてお伝えします↓

「いつでも○○君が楽しい気持ちでいたいのは分かるけど(相手の観察感情を知る)、

お母さんは、あなたが出発時間を考えて準備できるようになったと信じたいの(ニーズ)。

だから今日も、まずは片付けてくれる?(お願い)」

このように表明するようになったのは、「わが子を信頼したい」というニーズの存在を知ったからでした。

心の奥底では思っていても、表に出てくることのなかった気持ち。

怒りもせず、自分も我慢せず、お互いの感情やニーズを尊重しながらコミュニケーションを取るには日々、まだまだ練習です。

したがって、自分のニーズが先に出てしまったりと言い間違えることも多いですが、それでも怒ることはずいぶん減りました。

四つのプロセスに興味が湧いた方へ、書籍の帯から引用して軽くご紹介します。

1)観察:判断を手放して「何が起こっているか」をありのままに見る

これがまず、苦手でした。出来事を評価してしまったり、相手のことを決めつけてしまったりといった考え癖を手放すには時間がかかりそうです(猛練習中‥‥)。

2)感情:その瞬間に湧きおこっている「心の動き」を感じる

つい相手の様子にフォーカスしてしまって、相手のほんとうのニーズを汲みとったり、自分の心がどうなっているかを全く無視してしまっていました。

前向きな感情(必要が満たされているとき)も、またその逆(満たされていないとき)の感情も、巻末に羅列してあり、気づいていなかった気持ちの棚卸もできるようになっています。

3)ニーズ:感情の奥にある「本当に大切なもの」を探る

特に子どもが相手だと不機嫌の奥の「甘えたい」のニーズに気づくのが難しいと思っています。

他にも自分のなかには「距離を置きたい・考える時間がほしい」というニーズがあることなども学び、目からうろこが落ちました。

心の動きを感じるのはなかなか難しいことですね。

こちらのニーズも同じく巻末に一覧があります。

自律性や身体的な養い、遊び等以外にも「祝福する/嘆き悼むこと」や「相互依存」のニーズがあるのには驚きました。

本文にはそれらのエピソードが満載なので、腑に落ちるかたちで理解もできます。

4)リクエスト(お願い):お互いの「人生が豊かになる選択肢」を提案する

褒めたり罰したりして人を動かそうとするのは、「強要」につながってしまうのだな、という学びがありました。

褒めるのは一見、良さそうに思えますが、「こうしないと褒めて(認めて)もらえない」という気持ちを植え付けかねないことに、いつも意識的でいたいと思います。


もう1冊(「わかりあえない」を超える)のご紹介

先に出版されていたようですが、重複要素も多いので先ほどご紹介した本をよりオススメします(こっちもボロボロ・笑)。

付せん少なめに見えますが、10枚ほど貼っていました。。

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最近、尊敬する目上の女性に「今年の一文字は何?」と聞かれ

よく考えて「繋(つなぐ)」という字にしました。

繋がる、と送り仮名があれば読める方も多いと思いますが表外漢字(学校で習わない字)なので書けなくて当然の字です。

テレビや動画のテロップなどは漢字で表記されることも多いので、書けないと恥ずかしいと思いがちかもしれませんが、自分を責めないでいきましょう。

私は校正者という立場上、物識りと思われがちですが、むしろ知らないことが多いので調べてばかりです。経験や知識が浅く広い分、謙虚になれて良いのかな、と開き直っております。

表外漢字では他にも「嬉しい」とか「俯瞰(ふかん)」なども、漢字での表記が多いですよね。

そのあたり、どこまでお伝えするのが良いのか迷うときも多いです。あまりコメントがうるさいのも邪魔でしょうし、「誰もが読める」レベルの字はどのあたりなのか‥‥。読めない醍醐味もあるでしょうし‥‥。

脱線しました。

必要なタイミングで、人や知識と繋がったり、その間に挟まったりすることが楽しくてしかたないと最近思っています。今回もこれらの学びがだれかの役に立てばいいなと記事にしました。

よろしければ他の「学ぶこと」もご笑覧いただければと思います。

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