ページ数の少ない冊子の校正とは

パンフレットやカタログ等の冊子は紙面が限られる分、「文章の簡潔化」が要点となります。
文字のみの書籍に比べて、余白をうまく生かすことで図や写真との調和が生まれ
より伝わりやすい見た目となります。

ここでは私が校正および文章の簡潔化に携わった20万部発行(2022年10月時点)の
がん防災マニュアル』を例にとってご紹介します。

冊子の校正(編集) 事例紹介

原稿にはテキストと図の位置関係が示されています。

このケースでは校正の域を超えたご提案として誤読を防ぐ提案、分かりやすい語順などを示しています。
「ご提案や質問」は通常赤字ではなく鉛筆書きが基本ですがカラー原稿に埋もれないようにカラフルに入れており、ご希望に応じた方法で柔軟に作業します。

再校(印刷データに置き換えた後の2回目の校正)の際には図の内容やキャプションの文字が正しいかなども確認をします。

手書きの初校原稿(がん防災マニュアル)
初校原稿(手書き)

 

このケースでは手書きですが、wordでの校正とするとデータを構築する際に、変更点を反映して入稿できるという利点があります。特に表記ゆれを置換機能で機械的にそろえたいなどの場合には、作業の上流でご依頼いただくと手直しの作業が少なくて済む場合もあります。

また、入稿後のデータ(ゲラ)の校正する場合はPDFにて対応いたします。さまざまなファイル形式に対応可能ですので、どの段階でもお気軽にご相談ください。

結果 以下のようになりました。

実際の冊子(推敲やデザインを経た最終形)

タイトルと本文に意図の重複が含まれる場合には、タイトルを短くしたり、同じ伝わり方で短くいえる言葉は置き換えたりした結果、イラストも小さくなりすぎずに美しく配置できています。

ここまで文章に手を入れるケースは少ないですが、原文を尊重して短くしたい、などのご要望も作業前にヒアリングいたします。

この見た目になるのにはデザイナーさん、イラストレーターさんのお力は欠かせないのですが
大切な余白の確保のためにも文章のダイエットも併行していくとデザインする余地が生まれます。

カタログの校正

カタログとは、商品や展示物などの品目を整理して書き並べたもの、つまり商品目録や営業案内を指します。

そのため、決して間違えられない「価格」や「場所」などの固有名詞や日時等の情報が多く、特に日をまたいでの複数回チェックに力を入れております。

作業経験量として一番多いのがビジネス案件の固有名詞チェックですので安心してお任せください。

カタログの作業特徴としては以下に挙げた通り、照合作業やファクトチェックなどの細やかさが求められる作業です。完成形のご希望を伺いながら必要に応じた作業をご提案いたします。

  • 元データとの照合や、赤字修正の反映チェック
  • 見落としがちなコピーの素読み
  • 入数や価格などの確認および再計算
  • 目次やノンブル・柱のチェック

魅力ある文章をお求めの方に

より文章の魅力を高めたいというご要望の方にはワンランク上の「文章最適化」のサービスをご提案しております。細かい情報の校正は基礎としてしっかり行いつつ、以下のようなご要望にお応えし、より訴求力のある文章をご提案いたします。

  • 強く伝わる言い方に変えたい
  • 日本語としての美しさを高めたい
  • 簡潔にしたい
  • 納得しやすくなる論法で組み立ててほしい

カタログ、パンフレット、チラシのほか、クラウドファンディングやホームページ文章などネット上のPR文章のブラッシュアップもご好評いただいております。

箇条書きから文章を組み立てることも

プロットや箇条書きを頂戴して、言い落していることは無いか、あるいは伝わる順番や優先順位が違っていないかチェックし、ご提案します。

ご相談を承ります

文字校正のご依頼のほか、ご質問や校正をお仕事にしたい方のお問合せ、ご取材依頼等
お気軽にお申しつけください。

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